大腸内視鏡検査を受けた話
先日の健康診断の結果で「やい、メタボ予備群(意訳)」とか、「こんなところから血がwww(意訳)」とかさんざん言われた真面目だけが取り柄の私は、検査結果の紙を握りしめ、すみやかに近所の内科へと駆け込んだのだった。 まるで私が来ることがわかっていたかのような淀みない対応をしてくれる笑顔が素敵な看護師さんから、大腸内視鏡検査をすることを告げられ、いろいろと説明を受ける。 「検査の前々日は、消化の良い物だけを食べなさい。検査の前日は飲み物以外口にしてはいけません。ただし、どうしても食べたければ、この2,000円の「サンケンクリン」を買いなさい。さぁ、どうしますか?」 おいしそうなサンケンクリン サンケンクリンには申し訳ないが、絶食のほうがマシだと判断し、購入は丁寧にお断りした。言ってしまうが、もう少し美味しそうな名前とパッケージにするべきである。 さらに、看護師さんは笑顔と共に続ける。 「前日の夜に、この1800ml…、いや、この一升の下剤を1時間で飲みなさい。」 ・・・これはただ事ではないぞ。 昨今の医学の進歩はめざましいものがあるが、この下剤の量だけは何とかならんかったのだろうか。 そうして、迎えた検査前日の夜、子ども達が寝静まった後、ひとりiPadを見ながら下剤をグビグビとやっている私を見た妻は、3つ年上の私に「いじらしい。」と言う。いったい彼女の目に私はどう写ったのだろうか。 下剤はポカリスエットみたいな味がして不味くはないが、体からは、「しばらく食べ物が入ってこないと思ったら、なんすかこれww・・・・・・なんなんすか!これ!」という怒号が聞こえた。 下剤を飲み始めて約2時間後、私の素直な体は例外なく毒素を排出し、胃や腸の中がスッカラカンになっていた。体重計に乗ってみると3キロぐらい痩せていた。これはいい。 そうして迎えた検査当日、フラフラの体で病院へ行くと、まず、尻に穴が開いた服に着替えさせられ、「厨房にベッドが置いてある」ような部屋へと通された。「ちょっとポワ〜とする注射うちますね」と、とても医療従事者とは思えないあいまいな説明と共に注射を打たれた。 注射をされると、たしかに頭がポワ〜っとして、ふとすると目の前のモニタに自分の腸内であろう画像が映し出されていた。この時気づかなかったのだが、注射を打たれた後